「自己暗示」という言葉を聞いてどのようなイメージを持ちますか?
「自信を持つためにはとても大切だ!」「メンタルトレーニングでは必須」
このように考える方はいらっしゃると思いますが、
「根拠あるの?」「効かなそう…」
と思う方も少なくないはず。
そもそも自己暗示を実践したことがない人がほとんどだと思います。
この記事で紹介する「自己暗示」は
本番前に「自信をを持て」だとか
「リラックス~リラックス~」と言い聞かせるだとか、
そういうことではありません。
私の紹介する自己暗示は
「無意識に浮かんでくる言葉が変わるまで身体やあたまに馴染ませる、つまり自己陳述を変えるための方法」
です。
人の心はかけられた言葉によってつくられる
人は幼少から育つなかで、
親や教師などの大人、友人などのまわりの人たちから投げかけられた
「言葉」によって心が形成されていきます。
自分から生まれる思考は、自分の中に溜め込まれた言葉から選ばれます。
励ましの言葉は、自分がピンチの時に前向きな思考を生んでくれるようになります。
反対に
まわりの人がネガティブな事しか言わなければ、自分はそういう思考をしてしまうようになるでしょう。
ですので、育ってきた環境によって心の成長は大きく影響されます。
自分を良い言葉で応援してくれる、いつも優しく見守ってくれる、困っていたら助けてくれる人に囲まれて、安心した環境で生きてきた人
自分を否定されたり、ぞんざいに扱われたり、孤独な環境で生きてきた人
2つの環境下では、心の育ち方は変わっていくでしょう。
自分に否定的な言葉をかけていませんか?
自分に自信が持てない人ほど、自分に否定的な言葉をかけてしまいがちです。
無意識に「私はダメだから、、、」「私は価値がない、、、」「私は何もできない、、」と思ってはいませんか?
厄介なことに、このように考える時には、本人はその言葉を揺るぎのない事実であると確信してしまいます。
しかし、これらの自己否定の言葉は、断じて事実ではありません。
他人によって付けられた思考です。
もし、疑問を持つ時には、自分の小さい頃を思い出してみてください。
その頃は今の自分よりもできることがないけれども、
自分のことを「価値がない」「ダメな人間だ」とは考えていませんでしたよね。
まして、今のあなたが小さい子供をみて、「この子には価値がない」「ダメな子供だ」とは思わないはずです。
つまり、この思考は事実ではなく、他人の判断で後付けされたものなのです。
自己否定をしてしまう人はこの思考回路を壊さなければなりません。
自己否定の言葉を正しい言葉に作り直そう
「私はダメだから…」と思ってしまうときは、まず
「本当にダメなのか?」
と疑ってみましょう。
この疑う気持ちはとても大切です。
そして、より事実に近く、建設的な言葉を見つけていきましょう。
先ほどのように「自分に価値がない」と思ってしまう場合には
「いや、私にはできることがある。私はそれだけできればいい。」
「まして、何もできなくても自分には価値がある。」
このように、一つ一つの事実とは異なる自己否定の言葉に、
代わりとなる言葉を見つけていきましょう。
自己暗示をつかって自分を変えていく
思考回路を壊して作り変えていくために必要なのが、
「自己暗示」です。
自己否定の言葉を正しい言葉に直すことができたら、
必ずその言葉を書き留めてください。
今度は自分にその言葉を投げかけ続け、自分を納得させましょう。
玄関や鏡の隣など、なるべく自分の目にとまるところに言葉を飾ると効果的です。
①自己否定の思考が生まれたらこの思考が真実であるか疑う
②なるべく自分を応援できる言葉に作り変える
③作り変えた言葉を書き留める
④自分の目に留まるところに言葉を飾る
⑤自分に正しい言葉を投げかけ続ける
⑥納得ができたらその言葉を大丈夫だと意思持って剥がす
まとめ
・人の心はかけられた言葉によってつくられる
・自己否定の言葉は事実ではない
・否定的な言葉を正しい言葉に作り変える
・自分に正しい言葉を納得できるまで投げかけ続ける
これらの作業は
本来の自分に導いてくれます。
自分の心は他人によってではなく
自分の意思で育てていきましょう。


