この記事ではあがりの4大原因の1つ
活力を失わせるほどのおびえや、恐怖心、不安、パニックについてご紹介します。
その①〜その③までまとめておりますのでまだの方はこちらからお読みください。
https://datsuryoku-life.com/the-fourth-cause-1/
この記事の概要
活力を失わせるほどのおびえや、恐怖心、不安、パニックは身体に影響を及ぼす
活力を失わせるほどのおびえや、恐怖心、不安、パニック
これらによって起こる反応は人によって様々ですが、
過度の発汗や震えなどの他、
音が遠くで聞こえる,譜面が読めないなどの感覚の混乱が起こる場合があります。
あがり症の原因の中で1番厄介なもの
あがり症の原因の中で1番厄介なもの、同時に真っ先に対処しなくてはならないもの
それが「恐怖心」です。
なぜ厄介かというと、恐怖を感じると怯えるのは「動物の本能」であり、最優先の行動になるからです。
人間においても本能に逆らうことは非常に難しいでしょう。
クーエという自己暗示法の創始者は以下のように述べています。
避ける必要のあるさまざまな破壊的暗示のなかでも,恐怖ほど危険なものはない。何かを恐れると,心が否定的な考えにこだわるだけでなく,その考えとわれわれ自身の間にもっとも密接な関係をつくりあげてしまう。 自己暗示より
このように、恐怖は強く自分自身を支配してしまうため、恐怖に犯されてしまうと自分をコントロールすることが難しくなります。
恐怖を感じる生理的要因
本能で判断を下す場所「扁桃核」
恐怖を感じる部分は脳にあります。それが「扁桃核」という部分です。
この扁桃核は快楽や不快の判断をしたり、情動の記憶などと深く関わっています。
(情動とは,本能的な欲求に基づく快・不快や恐怖など,動物にも共通する心の動きであり,自分の生命にかかわる場面で起こります。)
扁桃核が物事を不快と判断すると、とたんに右脳も左脳も否定的に切り替わってしまいます。
そうすると、プラスのイメージがわかなくなり、プラス思考を抱くこともできなくなります。
不安や恐怖、落ち込み、不満、イライラなど、能力を発揮する上で妨げとなるマイナス思考も、すべてがここで生まれています。
扁桃核による判断の影響
扁桃核において不快な感情が一度発生すると
その不快な感情が些細なものであったとしても、その情報は視床下部にある生命脳に伝えられます。
ここは身体に影響を与える「ホルモン」を分泌するところです。
あがり症の症状も関係するホルモンが血液中に分泌されたことで、全身にあらわれてきます。
扁桃核は恐怖を記憶する
扁桃核は、ある場面で感じた情動を記憶・学習する働きも持っています。
そのため、過去に記憶した恐怖が、似たような状況下で恐れの情動を引き起こしてしまいます。
これも動物が生存していくために備わっている働きなのです。
小さい頃に感じた恐怖は大人になっても残っている場合がありませんか?
冷静に考えると今の自分では対処する力があるのに、そのことを考えるだけで萎縮してしまうと思います。
あがり症を改善ためには
この扁桃核による判断を改善しないと、同じ場面に出くわす度に同じ流れになり、
さらに記憶が強化されてしまいます。
あがり症を克服するために単純な「場慣れ」が適切でないのはこのためです。
まとめ
・恐怖は強く自分自身を支配してしまうため、自分をコントロールすることが難しくなる。
・脳には快楽、恐怖を判断する扁桃核という部分があり、扁桃核が恐怖と判断すると、反射的に身体を萎縮させてしまう
・過去に対処できなかった恐怖は、たとえ現在の自分が十分対処できるように成長していたとしても無条件に同じ反応を起こしてしまう。
パフォーマンスにおける能力の発揮は,恐怖心のコントロール、つまり扁桃核のコントロールにかかっているといえるでしょう。
恐怖心を感じないようにするには、パフォーマンス自体が自分の生存を脅かすものではないと認知を変えなければなりません。
こちらに対策法をまとめておりますので、ご参考ください。
https://datsuryoku-life.com/stage-fright-switch-personality/
https://datsuryoku-life.com/stage-fright-heart-stability/


