背骨は体の支える骨格の1つです。
この骨は一本の真っ直ぐな骨ではなく、下の写真のように小さい骨がいくつもジャバラ状に連なっています。

そして、この骨の連なりは、真っ直ぐに重なってはおらず、ところどころにカーブがあることがわかります。
いわゆる「 背骨のS字カーブ」です。
姿勢を正す時に意識される「s」の形ですが、
よくある勘違いは「背中のラインでSを作ろうとする」ことです。
しかし、このSのラインは背中のラインに沿っていません。もし、間違ったイメージを持ってしまうと背中や腰に負担がかかり、腰痛の原因になってしまいます。
それでは、どこにSのラインがあるのか、観察しながら見ていきましょう。
背骨の観察
背骨は体の中にあり、見えない部分なので、イメージしやすいように骨格模型で観察していきましょう。
背骨
背骨は7個の「頚椎」、12個の「胸椎」、5個の「腰椎」に分かれています。

一個一個の形も違います。下に行くにつれて重さを支えるために太くなっていきます。
頚椎

胸椎

腰椎

腰椎の下は「仙骨」につながっており、骨盤を形成します。
体の重さは背骨の内側にかかっている
背骨の位置はどこをイメージするでしょうか。
多い回答としては背筋に沿っているイメージです。
しかし写真を見るとわかるように背骨には後方に突起がいくつもついています。

この突起には筋肉が付くためのものですが、この突起が、背骨を皮膚の上から触った時に固く感じる部分です。
体の重さを支える部分は部分はそれよりも前にあります。

筋肉や皮膚をつけると、背骨の重さを支える位置は内側にあることがよくわかります。
背骨のs字カーブを意識する時には内側を意識しよう
次の写真をみてください。

背骨の前側と後ろ側、そして背中のラインを引いてみました。
ラインの位置と角度が違うことがわかります。黄色のラインは後頭部に、前側の赤いラインは耳の位置につながっていきます。
このラインのイメージがずれていると、後ろ重心になってしまう他、腹筋や背筋などの身体を支える筋肉や、首の後ろの筋肉に緊張が生まれてしまいます。
まとめ
・背骨は内側に体の重さを支える部分がある
・背骨のS字カーブを意識する時には内側のラインを意識する
イメージを正しい位置に修正してみてください。顎の筋肉、首の筋肉、腹筋、背筋など、脱力の感覚が生まれたら、それは背骨が筋肉に変わって身体の重さを支えている証拠です。

