簡単ボイストレーニング5日目は、
息が流れる方向を整えていきます!
カラオケなどで歌う時、
と思っている人はいませんか?
これは常識のようで、実は身体の構造に反した動きを生み出してしまいます。
この記事ではそのような間違いがちな動きのイメージを改善し、
楽で綺麗な声を生み出す方法をご紹介していきます。
息の流れのイメージを変えることで喉声なども改善できますよ!
声を前に出すイメージは間違い?
レッスンをしていると「声を前に出す」というイメージを多くの人が持ってしまっています。
この背景には
鏡で自分を見た時に、口が前についおり、喉が奥に見えるため、
と認識してしまっていたり、
音楽の授業やボイストレーニングで
と指導されたことなどが関係しているでしょう。
しかし、このイメージは身体の構造に対して間違っています。身体には声を前に出す筋肉はありません。
声は筒の中を反響して伝わっていき、さまざまな空間に回っていきます。
下の図をご覧ください。

*(萩野仁志著 発声のメカニズムより画像引用)
このように声や息は身体の形に合わせて方向を変えて流れていき、人間の体は口が前についているので、前から出ていきます。
つまり空間に合わせて伝わる方向が変わる「音の性質」によって前から出ているのです。
力によって声を前に出そうとしている時には、
前に出しているつもりで、ただ単に「喉や首を力んでいる状態」になってしまっています。
息を吐く筋肉
呼吸の筋肉は、「胸郭(肺を囲む骨格)」についています。
下の画像は「息を吐く」時に働く筋肉です。

画像をみるとわかるように、
首から上には息を吐き出す筋肉はついていないことがわかります。
全て胴体部分で呼吸の動きは完結しているのです。
息が流れる方向
肺に入っている空気は胸郭周りの筋肉によって押し出されます。
押し出された空気は気管支を通って上方向に流れていきます。
頭部まで流れてきた空気は口や鼻を通って前から吐き出されます。

*(萩野仁志著 発声のメカニズムより画像引用)
声が生まれる時の息の方向
声は声帯の間を息が通ること生まれます。
この時、音は「気管支を上に向かって流れてきた」息によって生まれます。
肺と気管支

気管支の先にある声帯(青色部)の図

大事なことは〇〇から〇〇に向かって息を流す!
発声をする際には、「上」に向かって息を流すことを意識してください。
この時に、目安となるのが、
身体の内部から軟口蓋(上顎)
もしくは
骨盤底から軟口蓋(上顎)
を目指して息を流しましょう。
吐く力の動き出す場所と方向

口腔内の息の当たるポイント

「おなかから息を送るイメージがよくわからない」という人は、
こちらの記事で腹部を使った呼吸法についてまとめておりますので参考にしてください。
https://datsuryoku-life.com/daily-voice-training-1/
最後に
息の流れを変えたことで、
「喉の力みがなくなった」「響きが生まれた」「音が軽くなった」
などの変化があれば正しい動きになっています。
楽で綺麗な発声を目指しましょう。

