筋肉図鑑

筋肉図鑑・呼吸にも関わる筋肉・大胸筋

大胸筋とは

胸部の1番表層にある筋肉です。ベンチプレス、腕立て伏せで鍛えることができる筋肉で、肩のパワーを生み出します。

観察

大胸筋の付いている場所

腕を広げた時の大胸筋の状態です。とても大きい筋肉です。
想像していたよりも大きく感じるのではないでしょうか。

大胸筋が胴体に付いている部分は

①鎖骨の半分くらい
②胸骨
③大胸筋の裏にある肋軟骨
④外腹斜筋(腹筋の1番表層)の腱膜

そして、この筋肉は腕に伸びており、
画像をみてわかるように、上腕の肩関節より下あたりについています。

大胸筋はねじれて付いている

大胸筋をよく見てみると腕にねじれて付いていることがわかります。

ねじれてついているのは、もともと人間も四足歩行だったので、その都合上の構造であるためです。

肩より上に腕をあがっている状態だとこのねじれが直ります。ちなみに広背筋も同じつき方をしています。

呼吸に与える影響

画像で観察してわかるように、大胸筋は胸郭に直結しています。
また、腹筋や首の筋肉にもつながっています。

筋肉はそれぞれが関係し合っているので、もしこの大胸筋に力が入っていた場合、
胸郭を締め付けて吸気を妨げ、腹筋を緊張させてしまいます。

緊張した時によく起こることが、「肩が硬い、上がっている」と言われる状態です。

試しにその状態を作ってみると、呼吸がしにくいと思います。

大胸筋の脱力

では大胸筋を緩めましょう。そうすると、

・腕が胴体から離れ、引き寄せられなくなります。

・深呼吸をした時に鎖骨が自由に動くようになり、胸郭の上部が動くようになります。

歌における腕の使い方

歌を聞いていると、腕が勝手にポーズを取ってしまう人がいます。人によって様々ですが、心理的に落ち着くためにそうなってしまう人がほとんどでしょう。しかし、腕のポーズを取っている時は、固定している状態で、力がはいっていると考えてください。

腕が動いてしまう人は意識的にリラックスさせて歌う練習をしましょう。
それが難しい場合、からだの違う部分を意識したり(股関節や足の裏の感覚など)
曲のイメージに合う範囲で意識的に腕を動かし続けるとよいと思います。

練習する際の参考にしてみてください。